2023年6月23日(金)
一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会
代表理事 江口征次
今回は、ヘッドマッサージとうつ病・認知症についてお話します。
その前に、「脳神経科学統合プログラム」に関するネット記事を読みましたのでその内容から。
文部科学省は2024年から2030年にかけて、デジタル空間に人間の脳の仕組みを再現し、うつ病や認知症など研究を始めると発表しました。
これは、スーパーコンピューターを活用して脳神経回路の仕組みや病状、遺伝子データを解析し、今後の治療、新薬の開発につなげるという試みです。
100億円以上の予算をかけて行う大型プロジェクトですので、上手くいってほしいと願うばかりです。
そんな、脳に対する注目度が高まる中、ヘッドマッサージ業界も頑張っていきたいものです。
脳の血流が悪いと、うつ病になりやすいのは間違いないですが、当スクールのヘッドマッサージは、脳の血流を高める整体法を使用しています。
その整体法を取り入れることで、セロトニン活性が通常のヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)の3.5倍になると脳波測定により判明しました。
セロトニン活性の効果の一つとして、うつ病の予防や改善が期待できます。
一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会のビジョンとして「不眠を解消することで鬱がない社会をつくる」を掲げており、正しいヘッドマッサージを世界に普及したい、優秀なヘッドセラピストを育成したいという想いがあります。
認知症もまた、大脳皮質や海馬といった脳の血流が悪いと発症しやすいとされています。
疲労物質と呼ばれるアミロイドベータタンパク質が脳に溜まるとアルツハイマー病の原因になるため、脳の血流や脳脊髄液の流れを促進して老廃物の排泄と細胞の活性化をしていく必要があります。
ヘッドマッサージの場合、頸椎のポンピング法や牽引法、頭蓋底リリースなどの脳の血流をアップさせるテクニックがあります。
しかし、ヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)は、リラクゼーション施術ですので、必ず治るとか、必ず改善する、すべてが解消するとは言えません。
ヘッドマッサージの専門家としては、脳血流アップの手技テクニックを活用しての定期的なケア、ご自宅でのセルフケアをすることが、うつ病や認知症の予防、または改善へつながれば幸いです。